源泉徴収票は、ふるさと納税において「控除上限額の計算」と「確定申告の必要書類」という2つの場面で使う書類です。ワンストップ特例を利用する場合は自治体に提出する必要ありませんが、自分の上限額を正しく把握するためにも、寄付前から手元に用意しておきましょう。
源泉徴収票は上限額計算と確定申告の両方で必要

源泉徴収票が必要になる場面は、大きく分けて2つあります。ひとつは寄付前に行う上限額シミュレーション、もうひとつは確定申告での必要書類としての利用です。ワンストップ特例を使う人も、自治体への提出は不要ですが、上限額を正しく把握するために手元に準備しておきましょう。
控除の申請方法や確認方法についても、あわせて確認しておきましょう。
源泉徴収票のどこを見ればいいか

源泉徴収票で、まず確認すべき項目は「支払金額」欄です。ここには税引前の総支給額が記載されており、年収そのものにあたります。賞与を含む1年間のすべての給与収入が反映されている数字である点を押さえておきましょう。
控除上限額の計算には、「給与所得控除後の金額」と「所得控除の額の合計額」という2つの項目も使われます。この2つは支払金額から一定の控除を差し引いた後の数字で、シミュレーションサイトの入力欄にそのまま対応しています。
- 支払金額:税引前の総支給額(年収そのもの、賞与を含む)
- 給与所得控除後の金額:支払金額から給与所得控除を差し引いた金額
- 所得控除の額の合計額:社会保険料控除・生命保険料控除などの合計額
給与収入にあたる支払金額と、給与所得にあたる給与所得控除後の金額は、まったく別の数字です。この2つを混同して入力すると、シミュレーション結果として表示される上限額が実際の数字とずれてしまうため注意しましょう。
例えば支払金額が500万円、給与所得控除後の金額が356万円だった場合、この2つの数字をそのままシミュレーションサイトの該当欄へ入力すれば、自分の上限額の目安を確認できます。手取り額や控除前の見込み年収を入力しないよう注意してください。
源泉徴収票が必要になる2つの場面

ひとつ目は、控除上限額をシミュレーションするときです。源泉徴収票に記載された数字をシミュレーションサイトに入力するだけで、自分がいくらまで寄付できるかの目安が分かります。
ふたつ目は確定申告。確定申告書には給与収入や所得金額を記入する欄があり、源泉徴収票がそのときに必要です。国税庁の確定申告書作成コーナーでも同様に入力が求められます。
なお、ワンストップ特例を利用する場合、源泉徴収票そのものを自治体へ提出する必要はありません。ただし、自分がいくらまで寄付できるか把握するためにも、手元へ持っておきましょう。
上限額はいつの年収で計算するか

控除上限額は、寄附を行った年の年収が基準になります。1月から12月までの1年間の収入を対象に計算する仕組みで、翌年の収入は関係ありません。
年末に寄付をする場合、その年の源泉徴収票はまだ発行されていません。そのため、直近の給与明細を積み上げるなどして「今年の年収見込み」で計算する必要があります。
なお、前年の源泉徴収票の数字を、そのまま今年の計算に使うのはおすすめできません。年収が変動していると、上限額の計算結果が実際の数字と大きくずれてしまうためです。転職やボーナスの増減があった年は、とくに注意が必要です。
より正確な上限額を知りたい場合

源泉徴収票を使った上限額の計算は、あくまで目安にすぎません。年の途中で収入が変わったり、扶養家族の状況や控除の内容が変わったりすると、結果に誤差が生じる可能性があります。
正確な数字を知りたい場合は、翌年6月ごろに届く「住民税決定通知書」の所得割額を使って計算するのが確実です。確定した所得を基にした数字のため、見込み計算より精度が高くなります。
住民税決定通知書のどこを見ればよいかは、住民税控除を確認する方法で詳しく解説しています。控除が正しく反映されているかどうかの確認とあわせて、目を通しておきましょう。
まとめ

源泉徴収票は、控除上限額のシミュレーションと確定申告の両方で必要になる書類です。ワンストップ特例を利用する場合も、提出は不要でも上限額の把握のために手元に準備しておきましょう。会社員であれば、年末調整後の12月から1月ごろに勤務先から配布されるのが一般的です。
寄付を行った年の年収が上限額計算の基準になる点、年末の寄付では見込み額で計算する必要がある点も、あわせて覚えておいてください。実際の上限額を確認したい場合はふるさと納税シミュレーター、寄付先のポータルサイト選びにはふるさと納税サイト比較もあわせてご活用ください。
確定申告の具体的な手順は確定申告完全ガイド、ワンストップ特例の申請方法はワンストップ特例まとめもあわせてご確認ください。
控除の申請方法や確認方法についても、あわせて確認しておきましょう。

