2020年代前半、ふるさと納税サイト選びの基準といえば「どこが一番ポイント還元率が高いか」でした。しかし2025年10月、総務省の制度改正によってこの基準は使えなくなりました。ポータルサイトが独自にポイントを上乗せする仕組みが、全面的に禁止されたからです。
「じゃあ今はどのサイトを選べばいいの?」——この記事では、制度改正後の2026年時点で本当に意味のある比較軸をもとに、主要ポータルサイトを整理します。
2025年10月の制度改正で何が変わったか

総務省の告示により、ふるさと納税ポータルサイトが寄付者に対して独自のポイントを付与する行為が禁止されました。これにより「ポイント還元率ランキング」は意味を持たなくなっています。
ただし、すべてのポイントが無くなったわけではありません。決済会社側が独自に提供するポイント(クレジットカードのポイント、PayPayポイント、Vポイントなど)は、ポータルサイトが付与するものではないため、規制の対象外です。
つまり「ポータルのポイント」は終わったが、「決済手段そのものの還元」は生きているということ。この違いを理解しているかどうかで、今後のふるさと納税サイト選びが変わってきます。
新しいサイトの選び方:5つの基準

1. 対応決済手段
PayPayや楽天カード、Vポイントなど、どの決済手段に対応しているかはサイトによって異なります。普段の決済手段でポイントが貯まるかどうかでサイトを選びましょう。
2. ワンストップ特例のオンライン対応
ふるさと納税で税金を安くするには、本来「確定申告」が必要です。しかし、「ワンストップ特例」を使えば、確定申告をしなくても済みます。
特例を使うためには、申請書に記入し、本人確認書類と一緒に自治体へ郵送する必要があります。しかし、近年はスマホやパソコンだけで申請が完結するサイトも増えてきました。
ただし、すべてのサイトがオンライン申請に対応しているわけではないので注意が必要。対応状況は、各サイトで確認しておくのがおすすめです。
3. 取扱自治体数・返礼品数
サイトによって提携している自治体数や返礼品の点数に差があります。目当ての返礼品がそのサイトで扱われているかは、事前に確認しておくべきポイントです。
4. 地場産品基準への対応
返礼品は「地場産品」であることが求められており、この基準は年々厳格化傾向。この基準に対応しているサイト・自治体を選ぶことは、制度の趣旨に沿った寄付につながります。
5. 配送・サポートのわかりやすさ
寄付後の配送状況の確認しやすさ、問い合わせ対応の丁寧さなども、実際に使ってみて初めてわかる差です。
主要ポータルサイト比較

| サイト名 | 対応決済手段(主なもの) | ワンストップ特例オンライン申請 | 返礼品の強み・特徴 |
|---|---|---|---|
| 楽天ふるさと納税 | クレジットカード(全自治体対応)、楽天ペイ、楽天ポイント払い(全額・一部可) | ○(対応自治体のみ・寄付履歴ページから申請) | 楽天トラベルクーポン付き返礼品が充実(約670自治体・宿泊施設3万2000軒以上) |
| さとふる | クレジットカード、PayPay、Amazon Pay、楽天ペイ、メルペイ、d払い、au PAY、ソフトバンクまとめて支払い、コンビニ、Pay-easy(計10種類) | ○(さとふるdeワンストップ申請・対応自治体のみ) | 決済手段の種類が最も豊富。PayPay商品券がもらえる返礼品もあり |
| ふるなび | クレジットカード、PayPay、楽天ペイ、d払い等 | ○(ふるなびワンストップe申請等・対応自治体のみ) | 家電・体験型返礼品に強み。「ふるなびWEEK」等の独自企画も多い |
| ふるさとチョイス | クレジットカード、Amazon Pay、d払い、PayPayなど14種類以上 | ○(チョイスアプリ ワンストップ申請・対応自治体のみ) | 国内最大級の取扱自治体数。情報量の多さが老舗ならでは |
| ANAのふるさと納税 | 【要確認】ANA Payへのマイルチャージで支払いに利用可能 | 【要確認】 | 2026年4月にふるさとチョイスと連携し、取扱自治体数を拡大予定 |
※ワンストップ特例のオンライン申請は、サイト自体の機能提供に加えて、寄付先の自治体が対応しているかどうかにも左右されます。
楽天ふるさと納税
楽天カードや楽天ポイントとの連携に強く、普段から楽天経済圏を使っている方には特に相性のよいサイトです。
さとふる
対応する決済手段の種類が最も豊富で、普段使っているキャッシュレス決済をそのまま活かしやすいのが特徴です。さとふるの詳細を見る
ふるなび
家電・体験型返礼品に強みを持ち、「ふるなびWEEK」などの独自企画も随時展開しています。ふるなびの詳細を見る
ふるさとチョイス
国内最大級の取扱自治体数を誇る老舗サイトで、情報量の多さが安心感につながります。ふるさとチョイスの詳細を見る
ANAのふるさと納税
2025年9月末でマイル積算は終了しましたが、マイルを使った支払いや取扱自治体の拡大など、独自の動きが続いています(詳しくは次の見出しで解説します)。
JAL・ANAのマイル制度、2026年の実態
航空会社が運営するふるさと納税サイトとして人気を集めてきたJAL・ANAですが、2025年9月30日をもって、両社とも「寄付に応じてマイルが貯まる」積算サービスを終了しています。
ただし、両社で状況が異なります。JALはマイル積算サービスの終了以降、アフィリエイトプログラムを含めた外部連携も見当たらず、以前ほどの独自性は見られません。
一方、ANAのふるさと納税では、貯めたマイルをANA Payにチャージして寄付の支払いに使う機能が引き続き利用できます。「マイルを貯める」用途としてのメリットは薄れましたが、「マイルを使う」用途としては選択肢のひとつになり得ます。
さらに2026年4月には、ANAのふるさと納税がふるさとチョイスとシステム連携し、取扱自治体数が1,500以上に拡大するという動きもありました。マイル積算という目玉は失った一方で、取扱の幅は広がっている、というのが2026年時点での実態です。
「マイルが貯まるからお得」という2025年9月以前の情報が今も掲載されている記事は、この点で古くなっている可能性があるので注意してください。
タイプ別おすすめの選び方

- 普段の決済手段のポイントを重視したい方:使っているクレジットカードや電子マネーに対応したサイトを選ぶ(特にさとふるは決済手段の種類が豊富です)
- 確定申告をしたくない方:ワンストップ特例のオンライン対応があるサイト・自治体を選ぶ
- 返礼品の種類を重視したい方:取扱自治体数の多いふるさとチョイスや、家電・体験型に強いふるなびを検討する
- 旅行や宿泊を絡めたい方:楽天トラベルクーポン付きの返礼品がある楽天ふるさと納税を検討する
- マイルを使いたい方:ANAのふるさと納税でマイル決済を検討する(マイルが新しく貯まるわけではない点に注意)
よくある質問
- Q今でもポイントがもらえるサイトはありますか?
- A
A. ポータル独自のポイント付与は禁止されていますが、決済会社側のポイント(クレジットカード・PayPay・Vポイントなど)は引き続き付与対象です。
- Q複数のサイトを併用してもいいですか?
- A
問題ありません。返礼品ごとに得意なサイトを使い分けるのもひとつの方法です。
この記事は2026年時点の情報をもとに作成しています。制度・キャンペーン内容は変更される場合があるため、寄付の際は必ず各サイトの最新情報をご確認ください。
まとめ
2025年10月の制度改正により、ふるさと納税サイト選びの基準は大きく変わりました。「ポイント還元率が高いサイトを選ぶ」という発想はもう通用しません。
これからは、普段使っている決済手段への対応状況、ワンストップ特例のオンライン対応、返礼品の強み、この3点を軸に、自分の使い方に合ったサイトを選ぶことが大切です。
ワンストップ特例の申請方法や、決済手段ごとのお得な使い方について、それぞれ詳しく解説した記事も用意していますので、あわせて参考にしてください。ふるさと納税制度全体のメリット・デメリットを改めて整理したい方は、ふるさと納税のメリット・デメリットもご覧ください。

